新幹線脱線「経験ないタイプの脱線」 安全対策は

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今回の地震で起きた東北新幹線の脱線事故。JR東日本は「経験のないタイプの脱線」だとしています。被害は想定内だったのでしょうか?

17両中16両が脱線した東北新幹線。現場ではきょう、雨のなか、復旧に向けた作業が行われていました。

東京発仙台行きの東北新幹線は、おととい深夜の地震によって、福島駅と白石蔵王駅の間で脱線しました。しかし事故後、現場に入った国の鉄道事故調査官が線路の状態を確認したところ、走行中に脱線した際にできる痕は見当たらなかったといいます。

脱線は、新幹線が停止した後か、停止する直前に起きたとみられるのです。どういうことなのでしょうか。

今回、わずか2分の間にマグニチュード6.1と7.4の2回の大きな地震が起きていることから鉄道事故調査官は・・・

鉄道事故調査官 加藤剛さん
「1回目でブレーキをかけて停止して、大きな揺れが2回目もありましたので、その時に脱線したというのは考えられる」

脱線した新幹線の車内で乗客が撮影した動画を見てみると…

車内アナウンス
「再度、緊急地震速報を受信しています」

確かに、2回目の地震のときにはすでに列車は停止しているようにみえます。そして、このあと激しい揺れが20秒ほど続きました。

新幹線のスピードがもっと出ているときに、揺れに襲われていたらどうだったのでしょうか。

専門家は・・・

鉄道工学に詳しい 日本大学松本 陽上席研究員
「脱線について速度の影響はそれほど大きくないと思っている。高速で走っていたから脱線しやすいということはない」

乗客を乗せた新幹線の脱線は、今回が初めてではありません。2004年の新潟県中越地震では上越新幹線が脱線しました。このときも転覆は免れ、けが人はいませんでしたが、全面再開までおよそ2か月かかりました。

この事故がきっかけで、JR東日本ではレールを固定する「転倒防止装置」とすべての新幹線の車輪に逸脱を防ぐL型の装置を設置。車輪が線路から外れてもL型の装置がレールにひっかかることで、大きく軌道から逸脱したり横転したりするのを防ぐことができるといいます。

こうした中で再び起きた脱線事故。JR東日本は・・・

JR東日本 市川東太郎副社長
「こういったタイプの脱線はなかなか経験がないので、きちんと技術的にどうだったのか、ここを検証した上でこの対策を考えていきたい」

専門家は、今回の脱線では、安全装置が機能したとする一方、大きな事故につながりかねない懸念も指摘します。

鉄道工学に詳しい 日本大学 松本陽上席研究員
「今までの対策が効果的に効いていると思うが、今後対策を改めなければならないことがある。今回、橋脚の破損が見られる。高架橋は走っている土台なので、橋梁が壊れると脱線など必然的に起きてしまう」

JR東日本によりますと高架橋など土木構造物の損傷は20か所にのぼりました。斉藤国交大臣は、新幹線の脱線対策について検証する考えを示していて、あす現地に入りJR東日本側から説明を受けるということです。
(18日18:05)

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