「モーターの小型化を促進する高磁束密度を示す圧粉鉄心用偏平鉄粉」九州工業大学 大学院工学研究院 物質工学研究系 准教授 本塚 智

テクノロジー



「九州工業大学 新技術説明会」(2021年12月9日開催)にて発表。
https://shingi.jst.go.jp/list/list_2021/2021_kyutech.html

【新技術の概要】
偏平な形状を有し、偏平な面に対して磁化容易軸である結晶の方向を平行に配向させた鉄粒子を開発した。この鉄粒子は磁束密度が高いことを特徴とし、モーターの鉄心の様な電磁気部品に応用することで、電磁気応用製品の小型化を促進する。さらに本鉄粉は、特殊な工程や生産設備を必要としない。

【従来技術・競合技術との比較】
モーターの鉄心材料としては、電磁鋼板が圧倒的なシェアを持ち、ポスト電磁鋼板としてナノ結晶合金が注目されている。ナノ結晶合金の低損失性は圧倒的であるが、磁束密度は電磁鋼板並みとなっている。我々は純鉄粉に着目し、結晶方位を制御することでこれら2つの競合材を上回る磁束密度の達成を目指している。

【新技術の特徴】
・磁気的性能に優れた{001}集合組織を持つ世界で唯一の鉄粉
・特殊な生産設備、添加元素を必要としない
・高い磁束密度

【想定される用途】
・モーター用鉄心
・各種リアクトルコア
・インダクタ

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